読売333(読売株価指数)なる投資信託と東証ETFがリリースされます。
みんな大好き「emaxis Slim」シリーズの投信です。
名称は『eMAXIS Slim国内株式(読売333)』です。
東証ETFも販売されるようですが、こちらは省略します。
中身は同じですからね。
読売新聞社が提供する株価指数で、333銘柄で構成されています。
全銘柄を均等保有する「等ウェート型」によって指数を算出しています。
日経平均も均等に割振られていますね。
TOPIXは「時価総額加重型」と言って、時価総額に応じて算出しています。
東証で定義している全ての業種が組み入れられているそうです。
「読売333」の構成銘柄一覧
投資信託の信託報酬は年0.143%としていますが、資産額に応じて信託報酬が減額される仕組みのようです。
読売333指数連動と言っても、ベンチマークが東証等から公表されるか分からんし、ETFの値動きを見るしかないですね。
目次
- 【結論】オルカンで良くね?
- 目論見書にあるパフォーマンスは鵜呑みにしない
- 【ゴミ商品混入】全てが優良な商品とは限らない
-
【オルカン圧勝】アクティブファンドとオルカンをデータで評価
- 【オルカンは退屈】アクティブファンドは個別株と同じくロマン枠としてなら
【結論】オルカンで良くね?
時価総額加重型なら良いかなと思っていたが、これは均等に割り振られるもの。
日経平均より構成銘柄が多い分、分散されているけど、オルカンに投資していれば、わざわざ買わなくても良いと思う。
こういう商品もありますよ的な扱いで十分かと。
もちろん、興味があれば投資しても良いですけどね。
目論見書にあるパフォーマンスは鵜呑みにしない
目論見書には、日経225等と比べたチャートが提示されます。
これから販売する商品がより高いパフォーマンスなるかのように資料を作ってきます。
パフォーマンスが高く見えるように、期間を区切って見せてくるので、鵜呑みにするのは危険です。
上記の資料は読売新聞社のサイトから引用していますが、読売333の方が、日経平均とTOPIXを上回っていますね。
読売333が低いパフォーマンスなら買う気が起こらないので、当然と言えば当然か。
何故1985年から起算しているのか分かりませんが、おそらく数字の見栄えが良く見えるからと邪推してしまう。
投資家へ売るために資料をつくっていますからね。注意を要します。
【ゴミ商品混入】全てが優良な商品とは限らない
この「読売333は」オルカンで有名な「emaxis Slimオールカントリー」を販売している会社です。
全部が全部優秀なわけではなく、中にはしょうもないゴミ商品があったりします。
例えば「eMAXIS Neoクリーンテック」という投資信託。
投資信託は基準価額が10,000から運用開始しますが、25年2月末時点の基準価額が6,715円と元本を大きく毀損しています。
しかも、2021年にされているにもかかわらずです。
こういう、テーマ型(他には自動運転やSDGS等)の投信はパフォーマンスが悪いだけでなく、償還されているのも珍しくない。
一発当てれば、大きく勝てるとは思いますが、そのテーマが廃れてしまったら、一気に価値が下がります。
少なくとも、長期投資による資産形成には不向きなのは明らかですね。
eMAXIS Neoクリーンテック
パフォーマンスが悪い商品だけ取り上げるのはズルいので、パフォーマンスが良い商品も取り上げます。
これは「eMAXISNeoバーチャルリアリティ」という投資信託です。
これは25年2月末時点の基準価額が44,751円と設定来4.4倍に増えています。素晴らしいですね。
中にはこういうパフォーマンスに優れた商品もあります。
この投資信託に資金を突っ込めた人は大当たりです。オルカンよりパフォーマンス良いですから。
eMAXISNeoバーチャルリアリティ
ちなみに、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は25年2月末時点の基準価額は26,392円です。
設定以来、2.6倍に増えています。
ただし、「eMAXISNeoバーチャルリアリティ」に比べてパフォーマンスは劣っているのは事実。
じゃあ、「eMAXISNeoバーチャルリアリティ」をNISAで埋め尽くせば良いのか。
その前に、いくつかのデータで評価してみましょうか。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
【オルカン圧勝】アクティブファンドとオルカンをデータで評価
銘柄 | | 基準価額 | 純資産額 | 総経費率 | 標準偏差(3年) | シャープレシオ(3年) |
eMAXIS Neoクリーンテック | | 6,715円 | 17億円 | 0.90% | 34.9% | -0.16 |
eMAXISNeoバーチャルリアリティ | | 44,751円 | 80億円 | 0.84% | 28.11% | 0.42 |
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | | 26,392円 | 5兆3,942億円 | 0.13% | 14.25% | 1.31 |
上記の表は3つの銘柄を表にしたもの。
データを比較すると、オルカン圧勝と結論づけました。当然、私の感想です。
オルカンが5兆円も集まっているということは驚異的ですが、数年前に1兆円超えたと思ったら5兆円ですか・・・
だから経費も0.13%と低く抑えられるのですね。
以下、オルカン圧勝の理由です。
まず、オルカン以外は純資産額が少なすぎます。
資金が集まらなかったり、パフォーマンスが悪化した時に償還して強制的に払い戻しされることがあります。
長期投資の観点で投資信託を選ぶなら、純資産額が大きい(できれば数百億円の規模)ものを選ぶのが無難です。
また、オルカン以外は当たり外れが大きいです。
バーチャルリアリティを選べれば良いですが、そうでなかったら悲惨なことになります。どれを選ぶかはもはや博打と同じでしょう。
クリーンテックは論外ですが、バーチャルリアリティは、オルカンよりも価額の振れ幅(標準偏差)が大きく、シャープレシオも低い。
シャープレシオとは、リスクとリターンのバランスを評価する指標で、1.0以上が優れていると言われています。
バーチャルリアリティが廃れた時のシナリオは想定したうえで、資金を投入すべきかと思います。
オルカンは標準偏差は低く、シャープレシオも1を超えている。
純資産額が多く、固定費である経費も安い。長期投資には向いていると言えます。
故にオルカンが良いのです。
【オルカンは退屈】アクティブファンドは個別株と同じくロマン枠としてなら
オルカンに限らず、インデックスファンドは一度買ったら放置プレイで良いのですが、それだと退屈に感じる。
だから、個別株を買ったりするのだが、アクティブファンドも個別株みたいなものです。
ただ、当たり外れが大きいので、大当たりを狙ってロマン枠として少額買うなら良いとは思いますが、無理はしない事です。
読売333を調べたら、オルカンを販売している会社だったのが判明しました。
オルカンが優秀だと改めて認識した次第です。