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ゴールド

ゴールドプラスの投資信託でどうなの?

2025年1月に「日興-Tracers NASDAQ100ゴールドプラス」という投資信託が販売された。
これのS&P500版は既に販売されている。
ゴールドが話題になっているので、引き続き同じネタで擦らせて貰います。
単純に投資先をナスダック100とゴールドを組み合わせた投資信託であるが、何やら小細工をしているようです。
それぞれ別々に買えば良いのにと思うのは私だけでしょうか。

目次

  1. 【結論】ナスダック100とゴールドを別々に買えば良いんじゃね?
  2. 【無駄骨】ゴールド部分はレバレッジを効かせて投資している
    1. 信託報酬は年0.2189%だが、総経費率は決算が出るまで分からない
  3. レバレッジ商品はパフォーマンスが落ちると戻すのが大変
  4. 【営利目的】目新しい商品は投資家へ売るためと心得よ
  5. 【まとめ】別々に買ったら良いじゃん

【結論】ナスダック100とゴールドを別々に買えば良いんじゃね?

正直言って、これに尽きるが、どうしてそう思ったのかを述べていきます。

【無駄骨】ゴールド部分はレバレッジを効かせて投資している

運用実績レポートから引用した図だが、株価指数と金にレバレッジを効かせて投資している模様。
わざわざレバレッジ効かせる必要性は皆無であり、無駄の一言。
ガチャガチャ動かした挙句、一周回って普通にやるほうが良かったということにならないか?
上の図は、運用実績レポートにある、資産構成比率である。
株式80%、株式の先物20%、金先物100%という割合。
これは株式を担保に金の先物取引をしているのかな?
金の価額が上がっているうちは良いが、一旦大きく下落するようだとよりパフォーマンスが落ちるから注意したい。
もっとも、ナスダック100のパフォーマンスが良くないので、2月末時点におけるこの投資信託のパフォーマンスは-6%となっている。

信託報酬は年0.2189%だが、総経費率は決算が出るまで分からない

信託報酬は運用の固定費であり、更に、売買手数料等の運用にかかった費用が上乗せされるため、総経費率は決算が出るまで不明。
運用報告書が出てくるのは来年でしょうから、それを待つ。

レバレッジ商品はパフォーマンスが落ちると戻すのが大変

今回のレバレッジは2倍と思われるが、金の値動きの2倍動く。
今みたいに金の価額が上がっているうちは、2倍上がっていくので問題はない。
しかし、一旦下落した場合、戻すのは大変。
例えば現物が10%下がったら、2倍のレバレッジで20%下落する。
元本が100だとしたら、現物なら90になり2倍レバレッジなら80になります。

じゃあ、現物だと11.2%(10÷90≒0.112)上昇すれば100に戻る。
この時、2倍レバレッジだと97.76(80×1.222)までしか戻らない。
ちなみに、現物が12.5%上昇すれば、2倍レバレッジだと100に戻る。
この時現物は101.25(90×1.125)、2倍レバレッジは100となる。
現物は元に戻っても、レバレッジ商品は元に戻っていな場合があるのが怖いところ。
ただ、投資先がまともなのが救いではあるものの、わざわざレバレッジ効かせる必要あるか?

金融庁もレバレッジ商品についてこういう事が起こるので注意喚起をしています。

【営利目的】目新しい商品は投資家へ売るためと心得よ

目論見書ではこんなの欲しかった的な事が書いてあったが、実際そういう声が多かったのだろう。
新しい金融商品を販売するのは、営利目的であることを忘れてはいけない。
チャールズ・エリス著の「敗者のゲーム」ではこんなことが述べられている。
「いわゆる新金融商品に投資してはならない。この手の商品のほとんどは、投資家に保有されるためというより、投資家に売るために設計されている。」
「日興-Tracers NASDAQ100ゴールドプラス」も例外ではないでしょう。
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【まとめ】別々に買ったら良いじゃん

リスキーなレバレッジを効かせてまでやる必要性はない。
ゆえに、ナスダック100と金投資を個別にやれば事足りるという結論に至った。
どちらも投資信託なら100円から買える。
とはいえ、少額で試してみたいとかなら買っても良いと思う。投資先はまともだから。
  • この記事を書いた人

tamsio

氷河期世代の40代。JTCから中小企業へ転職後に精神を病んで早期退職。そのままリタイア生活に突入しました。 リタイアするための方法や生活改善、投資について語っていきます。

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